吉田淳二さん

霊長目 > ゴリラ

吉田淳二さん(ゴリラ、オランウータン、テナガザル、フンボルトペンギン担当) 麻袋、浮き、テレビ、ハンモック、Tシャツ、ボール、ハチミツ入れ、丸太のエサやり、タイヤ、チューブ、コンテナ。6年前、私がガイドボランティアを始めた時、これらの物は何ひとつなかった。が、吉田さんは、「彼ら(動物達)が喜ぶ事なら、何でもしたい」と言っていた。ゴリラのゴンが初めて麻袋を与えられ、あれこれさわっている内に、中から大好きな果物が出てきた…。その時のゴンのおどろきと喜びはどうだったろう。それからずっと袋の中には必ずひとつ大好きな物が入っているというお約束。信頼関係。一日に約8Kgという食事内容は同じでも、「朝一度に全部やってしまったらガツガツ食べてしまって味も何もない。」残り23時間30分はなんてたいくつで長〜い一日だろう。でも人の様に3回に分けて与えたら、ゆっくり味わって食べる余裕が出来る。あちこちに隠す様に食べ物を置く。丸太に穴をあけ、棒で押し出して食べるかと、今も新作に取り組んでいる。飼育のメニューにはない木の枝も「少しでも野性を失わない為に」とイタヤカエデ、ササ、ハルニレ、クワなどを取ってきて与える。3年前、30才を祝いゴンのバースディパーティを提案した時も「ゴンが喜んでくれるなら」とOKしてくれた。手作りのケーキ、スイカのグラスに入ったビール等、ゴンはとても気に入ってくれた。オレンジ色の浮きに、1ヶ所穴を開けて、野菜、果物、ニボシを入れた。ゴンは楽しそうに、これらを取り出すのに時間をかけている(この浮きを持つ時、必ず右手はグー、左手はパーだ。不思議)。長い冬の間、殆ど外に出られないストレスを減らすため、テレビを設置した(ゴリラのココの好きな映画ベスト3を参考にビデオを流している)。勿論、音も聞こえる。ベッドルームには麻袋を敷きつめた。「汚れたら洗えばいい」と思ったらしいが、ゴンはその上でトイレはしないそうだ。オランウータンの弟次郎がいつも麻袋をかぶったりしているのを見て、「Tシャツなら伸びるし、おもちゃになるんじゃないか」と提案した時、すぐ「やろう!」と言ってくれた。結果、引っ張って伸ばし、がぶり、顔出し、うでを出し、水に浸したらそれで水を飲み、私達が想像もしなかった事を次々と見せてくれた。時にはビリビリに破り満足そう。いつもと違う楽しい一日だったに違いない。Tシャツは沢山ストックし、時々与えている。今の吉田さんの夢は「ゴンの足のウラのキズが完治したら、床一面にワラを敷きつめたい」という事です。私達は動物達の幸せそうな様子を見て喜び、彼らの知能の高さを知り、驚き感動を得ています。