Phuket Zoo
プーケット動物園



報告者は 落合知美
訪れた日は2004年4月22日です。

それぞれの写真をクリックすれば大きい写真を見ることができます。

 タイの南西、アンダマン海に浮かぶリゾートの島、プーケット。今回紹介するプーケット動物園は、そのプーケット島の東南部にある、1996年12月に開園した比較的新しい動物園です。

 いつもの”貧乏旅行”なら、繁華街プーケットタウンからトゥクトゥク(観光用小型タクシー)を利用して動物園に到着。タクシー代もしっかり交渉してお安く、、、というところですが、今回はリッチに(?)、ホテルからタクシーをチャーターして、動物園前に横付けして到着です!だからといって、何が変わるわけでもないのですが・・・。
←写真は、プーケットカタビーチです。きれいなのですが、シーズンオフなので人がいません。

 入場料は500バーツ(約1500円)と、他の物価と比べると結構お高め。動物園の入口では、ランの花とストロー(!)で作られたウェルカムレイを首にかけてもらいました。

 園内は植物がいっぱいで、花が咲き乱れています。その緑の中で、なぜかミッキーマウスも帽子を脱いでお出迎えです。

←動物園入り口の風景。よく見るためには、画像をクリック。

 この動物園では、エレファントショー、モンキーショー、クロコダイルショーが毎日3〜4回おこなわれています。これがこの動物園の目玉。

 ほかにも園内には、南国の鳥類や大量のワニ、それにダチョウ、クマ、テナガザルなどがいますが、みな鉄格子に囲まれた場所に入れられているだけで、その環境はいまいち。来園者への説明パネルも最低限の基本情報のみでした。
→水族館や蝶館もありますが、期待しない方が良いです。


ゾウのショー

 ショーの時間が近づくと、園内に放送が入り、散らばっていた観光客がショー会場へと集まりだします。ゾウはそれまで「ゾウライド(お客さんを背中に乗せて歩く)」で働いているのですが、ショーの準備をするため来園者通路を通って舞台の裏に移動します。

 大きな音楽(なぜかスターウォーズなどの洋楽が使われてる)と司会者のアナウンスとともに、エレファントショーが始まります。綺麗な飾りを施された大小さまざまなゾウが、鼻を上げたり逆立ちしたり、バスケットボールをしたりサッカーをしたりと、砂煙をあげて頑張ります。

 ゾウのお絵かきもありました。ゾウがうまく鼻を使って色を選び、絵筆を取ってキャンパスに絵を書きます。絵ができると、司会者が「誰か100バーツでいりませんか?」と会場で販売します。私が見に行ったときには、男の子が購入しました。
→絵を購入した少年は、ゾウの上に乗って記念撮影。

 そのほか、大きな丸太を転がしたり、長い鼻を使ってフラフープしたり、人が地面に寝転んでその上を踏まないように歩いたりと、ゾウのさまざまな能力がわかるようなショーが続きます。

 最後は、リズミカルな音楽に合わせてゾウが踊って終わりました。ショーの後は、ゾウは来園者の方にやって来てくれるので、バナナをあげたり一緒に記念撮影したりすることができます。

 私も小さいゾウと一緒に記念撮影をさせてもらいました。いろいろなサービスしてくれた後、トレーナーのおじさんがあやしげな発音で「ヒャクバーツ」と言ったので、20バーツ(約60円)渡しました。タイでは、日本人にチップを要求するときにしばしばこう言うそうです。
→ショーを終えたゾウは、いつもの場所に戻ります。子ゾウ以外は、足を鎖でつながれています。


サルのショー

 次に見たのは、「モンキーショー」です。メイン出演は、ブタオザル。ツヤツヤの毛並みが印象的です。

 プーケットでは、ブタオザルを高いヤシの木に登らせ、くるくると実を回してもぎ取るのに使っているのだそうです。実際に、ショーでも木の上に登らせたり、フルーツを採ったり、ヤシの実をまわしたり、それを台車に入れて運んだりと実演してくれました。

↑皆の前で、「サワッディーカップ(タイ語で「こんにちわ」)」のポーズ。
→ヤシの実を台車に入れて運ぶ。中央は、出番待ちのブタオザル。

 ほかにも、パラソルを持ってポーズしてくれたり、遠くから投げられたバスケットボールを受け取ってダンクシュートをしたりと、その動きはすばやくてきびきびしています。足し算や引き算の答えを、数字のパネルをもってきて答えるというのもありました。2問とも正解でした。なぜ、正解できたのかは不明です(パネルの場所かなぁ?)

←パラソルを持ってポーズ。ん?よく見ると、ポケットモンスターのパラソルですね。
→女性来園者を縛るひもをほどいて救出!司会者はフールズガーデンのレモンツリーの音楽にのってノリノリでした。

 少しだけですが、子供のオランウータンも出演しました。このオランウータン、子供でショーに出ていない間は、左の写真のように記念写真の撮影に使われています。写真撮影のお値段は150バーツ(約450円)。ポラロイドカメラで撮られた写真は、プーケット動物園の台紙に入れられ、渡されます。

ワニのショー

 最後に見たのは「クロコダイルショー」です。ショー会場は、数十匹のワニがいる浅瀬のプールを観客席がはさむ形になっています。

 赤い服を着た男の人が二人、片手にワラを束にしたようなものを持ってプールに入り、束でワニをつつきます。ワニは怒って体をくねらせたり、噛み付こうとしたりします。ワニが口を閉じるときに出る、「パーン」という大きい音が何度も会場に響きます。

←このショーは、なぜか男性に大人気。カメラを手にした男性陣が、前に前にと身を乗り出していきます。

 司会者は、音楽に合わせて絶叫アナウンスをします。ワラ束を持った男の人は、ワニの口先にキスをしたり、ワニの上に寝転んだり、口の中に頭を入れたりします。どれもチャレンジするときは音楽がとまり、シーンとしたなかで試みられます。見物者も一緒になって緊張し、成功したときは大拍手です。ショー終了後は、感激してチップを渡す男の人がたくさんいました。
 
→ワニにキスの瞬間。

全体をみて

 明らかにプーケットの観光客をターゲットとした動物園でした。ブタオザルやアジアゾウ、ワニのショー、トラやオランウータンと記念撮影とその地方の特色を活かしていたので、多くの観光客が満足するのでは?と思いました。

 「ランドスケープイマージョン」とか「エンリッチメント」なんて言葉に無縁の動物園でしたが、とても楽しく過ごしました。これも、「お客さんを楽しませ、お金を稼ぐ!」というテーマが明らかで、一生懸命さが見えたからだと思います。


公式ホームページはこちら http://www.phuketweb.com/phuketzoo/
最低限の基本情報は、こちらをチェック。

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