Ouwehands Dierenpark
ウエハンツZoo


報告者は 落合知美

訪れた日は1997年5月17日です。

それぞれの写真をクリックすれば大きい写真を見ることができます。


オランダ・バーガース動物園で研究をしていた、竹下秀子さん(滋賀県立大学教官)に「Rhenenにある動物園は良いらしい」と聞いたので、友人2人とこの動物園に行くことにしました。

私費旅行でお金はないし、日本でオランダの情報はほとんど手に入らなかったので、ホテルの手配も移動手段もすべて現地調達です。

 この動物園は、ユトレヒト市とアーネム市の中間ぐらいに位置します。
 私たちはアーネム駅前のバス停からバスに乗り、動物園前で降りました。片道12ギルダー(約750円)でした。何人で使っても良い回数券を利用するとお得です。

←動物園の入口です。素敵ですが、とても動物園の入口とは思えません。

 入口には、赤いパイプ手すりのおかしな橋がありました(左の写真)。妙な感じを覚えながら渡り終え、解説版を見ると、「Japanese Tuin」。、、、つまり、日本庭園?
よくよく見ると、石塔や音の悪いシシオドシもありました。
池には錦鯉とオタマジャクシ。(?)

その横には、ワオキツネザルの放飼場がありました。フェンスのすぐ向こうに、キツネザルが座っていました。
 フェンスは見にくいし、写真も撮りづらいのですが、動物が近くで見られるので嬉しいです。この動物園では、堀越し、ガラス越し、フェンス越しの3通りの見方ができました。


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 入園券には、富士フィルムの広告が入っていました。動物の展示にも、多くのスポンサーがついているようで、あちこちに看板がありました(左の写真)。日本の動物園では、あまり見かけない光景です。

なお入場料は、学割がきいたにもかかわらず18.5ギルダー(約1200円)と、やや高めでした。

バードケージ

大規模なものでも、趣向を凝らしたものでもないのですが、強烈に思い出に残っているのが、このバードケージ。

なんといってもシロフクロウが羽を広げて飛んできて、近くに止まったのが思い出深いです。

↑シロフクロウと一緒に写っているのは、一緒に旅行した勝田さん。
←はっきり言って、作りとしては単純

シロテテナガザル

 島にシロテテナガザルの夫婦と2匹の子どもが住んでいました。島と島の間を結ぶロープを使って腕渡りをしたり、子ども同士で追いかけっこをしたりと、頻繁に動き回っていました。

 売店も近くベンチがたくさんあったので、たくさんの人がテナガザルを見ながら休憩をしていました。テナガザルが面白い動きをすると、これらの観客からどっと歓声が上がっていました。

 大人がベンチで休憩する横で、子どもたちは遊具で遊んでいました。遊具はぶら下がるタイプのものなので、テナガザルと同じように遊ぶことができます。



ヒグマ (とオオカミ)

 なんといっても、私が気に入ったのはこれ!
まさか、オランダの片田舎にこんなすばらしい展示があるとは!!!

 しかし、事前に噂を聞いていたわけでもなかったので、入口の前では「なに?」という感じでした。(←これが、そのとまどった入口)

おそるおそる入口をくぐると、そこには巨大迷路が!巨大迷路は、クイズに正しく答えなければクリアできません!しかし、問題はオランダ語です。オランダ語が読めない私は何度も道に迷ってしまいました。(迷路の問題はヒグマの生態や保護活動についてでした。おそらく、、、。)

何度も行き止まりにぶつかったあげく、やっとのことで迷路をクリアし、最後のトンネル(→)を抜けると、、、。

 目の前には、森が広がっています!よく見ると、あちこちにクマがいます!

 広大な敷地に小川が流れ、大きな木々がそびえ立ったなかで、クマたちはくらしていました。(敷地は2haあるそうです)
 小さな丘や洞穴、倒木などが至るところにあり、それぞれのクマはお気に入りの場所でのんびりと時間を過ごしています。また、オオカミの群れも同じ敷地内に暮らしています。

↑人は通路の上やフェンス越しにクマを見ることができる。望遠鏡が設置されているので、遠くのクマを観察することもできる。

←人用通路の下にはトンネルがあるので、クマは自由に移動することができる。

→フェンスにはクマの生態や個体の名前や経歴が書かれてた看板があった。フェンスの外側には電気柵があり、クマがフェンスに近づきすぎないようにしてあった。

 ここは、1993年に設立された国際クマ基金のレスキューセンターとなっているそうです(詳しくはHP参照。英語のページがあります)

 ギリシャやトルコ、ボスニア、ロシアから保護されてきたクマたちがここで生活しています。(トルコやギリシャでは、旅行者相手にクマを踊らしたり写真を撮らしたりする商売があり、そのために多くのクマがひどい扱いを受けているそうです)。ここでは、ヒグマの繁殖と野生復帰、人々への教育活動などを行っています。

←川で水遊びをするクマの横を、オオカミの群れが通り過ぎた。1匹のオオカミが足を止めクマを見る。クマもオオカミに気づき動きを止める。


変わった展示

← ダムを造るビーバー
 水鳥の展示の片隅に、ビーバーがいました。それも、せっせせっせと木の枝を集めてきては、家(?)を作っていました。動物園でビーバーがこうやって動いている姿を初めてみたので、ちょっと感動!

→ 砂場で眠るホッキョクグマ
 放飼場は水堀で囲まれたコンクリート製、とごく普通だったのですが、一角に砂場があり、クマが気持ちよさそうに寝ていました。ホッキョクグマと砂場というのは、視覚的には違和感がありますが、クマの幸せ(エンリッチメント)としては、良さそうです。

その他

 ゆっくり見られませんでしたが、海獣類のショーなどもやっていました(私が見たときにはアシカが出ていた)。また、ヨーロッパカワウソの展示にも力を入れています。

様々なエンリッチメントにも取り組んでいました。

←この動物園のパンフレット。オランダ語のみでした。園内にもオランダ語以外の言葉はほとんど見かけませんでした。


公式ホームページはこちら http://www.ouwehand.nl
かなり充実したホームページです。オランダ語ですが画像を見るだけでも楽しめます(しかし、重いのが難点)。

ご意見ご感想は、落合まで。


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