動物たちの豊かな暮らし
エンリッチメント大賞 2004
“エンリッチメント大賞2004”が決定しました!!
みごと受賞となったのは以下の皆様です。おめでとうございます!
第3回目となった今年は全国から過去最高となる83件の応募がありました。
応募内容、方法ともに非常にユニークなものが多く、審査も非常に難航しましたが、最終的に以下の施設(担当者)が選ばれました。その中で見事部門別大賞を勝ち取った4件、そして特別賞2件を表彰いたします。
> 募集の詳細はこちら(募集終了) > 応募結果と審査方法
飼育担当者部門 大賞
木榑 隆介 さん [ 旭川市旭山動物園 / 北海道 ]
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〒078-8205 北海道旭川市東旭川町倉沼
tel:0166-36-1104 / fax:0166-36-1406
【審査委員コメント】
ニホンザルに対して、手作りの様々な工夫によって採食の方法を考え、食事時間の延長を実現させ、さらに行動の多様性を引き出して、その行動を来園者に見せ、楽しませていることが高く評価されました。特にガラスや壁にハチミツやごはんつぶを塗りつけて採食させる取り組みと抜け毛防止のためのふりかけフィーダーのユニークさに関心が集まりました。
>応募者のコメント >受賞の声
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飼育施設部門 大賞
アジアの熱帯雨林ゾーンのゾウ舎 [ 大阪市天王寺動物園 / 大阪府 ]
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〒543-0063 大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-108
tel:06-6771-8401 / fax:06-6772-4633
【審査委員コメント】
2004年完成した新しい施設であり、これまでの国内の飼育展示施設とは一線を画する完成度の高さが選考のポイントになりました。水辺への自由なアクセスなど、飼育動物の特性に配慮した施設となっているだけではなく、生息地であるタイの国立公園を再現した雰囲気や動線、アジアゾウの現状を伝える努力など、環境教育の場としての動物園の可能性を追求していることも大賞決定の理由となりました。
>応募者のコメント >受賞の声
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来園者施設部門 大賞
つらい坂道を楽しくする「足跡」 [ 愛媛県立とべ動物園 / 愛媛県 ]
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〒791-2117 愛媛県伊予郡砥部町上原町240
tel:089-962-6000 / fax:089-962-6194
【審査委員コメント】
正門に着く前の長い登り坂に、ステンレスで再現された動物たちの足型が、その動物の歩幅に合わせて配置されています。入園前の歩道から楽しませ、体験させ、期待感を高め、教育する試みは、開園時から来園者に利用されており、国内の他園館に先駆けて設置されたことが評価されました。
>応募者のコメント >受賞の声
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来園者施設部門 大賞
食堂の体験メニュー [ (財)東京動物園協会 ]
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〒110-0007 東京都台東区上野公園9-83上野動物園内
tel:03-3828-8235 / fax:03-3828-8237
【審査委員コメント】
来園者に飼育動物の食生活を理解してもらうことのできる試みに注目が集まりました。コンパクトな解説書を付けていることも評価があがった理由のひとつです。審査会では竹やペレットなど、人間が食べられないものをおまけ的に入れても面白いのではないかというアイディアも飛び出しました。他の園館でも是非参考にしてもらいたい取り組みです。
>応募者のコメント >受賞の声
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特別賞
あざらし館 [ 旭川市旭山動物園 /北海道]
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〒078-8205 北海道旭川市東旭川町倉沼
tel:0166-36-1104 / fax:0166-36-1406
【審査委員コメント】
2004年の動物園ブームを招くきっかけとなったこの施設は「特別賞」として表彰することになりました。アザラシの縦の動きを見せるというこれまでにない発想によってオリジナリティに溢れた施設となっているだけでなく、アザラシが自由に選択をして行動ができる施設であることも重要な評価ポイントになりました。
>応募者のコメント >受賞の声
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動物園コミュニティ賞
赤パネル・青パネル [ 旭川市旭山動物園 /北海道]
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〒078-8205 北海道旭川市東旭川町倉沼
tel:0166-36-1104 / fax:0166-36-1406
【審査委員コメント】
国内外の動物園水族館でこれまでタブー視されていた個体の「死」をも見せる試みです。これは、「生」を表現する場であった動物園のあり方を根幹から揺るがす可能性を秘めており、社会に対する大きな問題提起であることから「動物園コミュニティ賞」として取り上げることにいたしました。
>応募者のコメント >受賞の声
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惜しくも大賞には選ばれませんでしたが、他にも素晴らしい取り組みをたくさんご応募いただきました!
市民ZOOネットワークでは、動物園の飼育環境の改善を目指し、今後もエンリッチメント大賞を継続していきたいと思っています。動物園で行なわれている草の根的なエンリッチメントの試みを、市民が理解し、評価し、応援していくために、このエンリッチメント大賞が社会的に認知され、動物園がエンリッチメントに取り組むきっかけとなることを願っています。